2026年6月の全国における介護関係職種の有効求人倍率は3.76倍でした。前月の3.68倍からは0.08ポイント上昇していますが、前年同月の3.87倍と比べると0.11ポイント低い水準です。月次の公表にあわせて、最新の数値を見ていきます。
有効求人倍率とは何を表す数字か
有効求人倍率は、公共職業安定所(ハローワーク)で扱われた月間有効求人数を、月間有効求職者数で割って算出する指標です。1.0倍を上回れば、求職者1人あたり1件以上の求人がある状態を意味し、1.0倍を下回れば求人よりも求職者が多い状態を意味します。あくまでハローワークを経由した求人・求職に基づく数字であり、地域や職種の労働市場すべてを映し出しているわけではありません。
全職業の合計と比べてどうか
同じ2026年6月の職業計(全職業を合わせた倍率)は1.01倍でした。これと比べると、介護関係職種の3.76倍はかなり高い水準にあります。求人数に対して求職者数が少なく、求人と求職の需給バランスが他の職業全体と異なる状態が続いていると言えます。ただしこれは全国の職業計との比較であり、都道府県別に集計された全国の倍率とは統計の範囲が異なるため、単純に並べて語ることはできません。
なお「介護関係職種」は、統計上「福祉施設指導専門員」「その他の社会福祉専門職業従事者」「家政婦(夫)、家事手伝い」「介護サービス職業従事者」をまとめて集計した区分です。介護サービスの現場にあたる仕事だけの数字ではなく、複数の職種を合算した全国ベースの数値である点は押さえておく必要があります。この職業別の数値は全国のみで公表されており、都道府県ごとの介護関係職種の倍率というものは存在しません。
新規求人倍率と正社員の倍率
2026年6月の新規求人倍率は6.41倍で、有効求人倍率の3.76倍よりもさらに高くなっています。新規求人倍率はその月に新しく出された求人を基にした値で、有効求人倍率とは集計の対象期間が異なるため、単純にどちらが正しいというものではありません。また、正社員(パートタイムを除く常用)に限った有効求人倍率は3.64倍で、全体の3.76倍と近い水準です。こちらはパートタイムを除いた常用の求職者を分母にした集計であり、雇用形態によって数字の見え方が変わることを示しています。
数字を読むときの注意点
この数字を見るときに押さえておきたい点が二つあります。一つは、ハローワーク経由の求人・求職に基づく統計であり、民間の転職サイトや人材紹介会社が扱う求人は含まれていないことです。介護関係職種であってもこの限界は変わりません。もう一つは、月ごとに数字が上下することです。今回は前月から上昇していますが、前年同月からは低下しており、単月の動きだけで傾向を断定するのは適切ではありません。
転職を考える人はどう受け止めればよいか
介護関係職種の有効求人倍率が全職業の合計を上回っていることは、ハローワークに寄せられる求人数が求職者数に対して多い状態を示しています。ただしこれは需給のバランスを表す指標であり、待遇や働きやすさ、賃金の水準を示すものではありません。実際に転職を検討する際は、この数字を一つの手がかりとしながら、個別の求人内容や職場環境も合わせて確認することが大切です。
出典: 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」
掲載内容は厚生労働省が公表する統計データに基づくものであり、個別の求人状況・転職の成否を保証するものではありません。最新の統計は厚生労働省の公式発表でご確認ください。
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