2026年5月の保健師・助産師・看護師の有効求人倍率は、全国で1.83倍でした。前月の1.87倍からは0.04ポイントの低下、前年同月の1.84倍と比べても0.01ポイントの低下です。大きな変化ではありませんが、直近では緩やかに水準が下がっていることが分かります。
有効求人倍率とは、公共職業安定所(ハローワーク)で扱われた月間の有効求人数を、月間の有効求職者数で割った数字です。1.0倍を上回れば求職者1人あたり1件以上の求人があり、下回れば求人より求職者の数が多い状態を意味します。求人・求職の動きをつかむための指標であり、賃金の高さや就職のしやすさそのものを表すものではありません。
保健師・助産師・看護師という区分について
ここで扱っている1.83倍は、保健師・助産師・看護師の3職種を合わせた全国の数字です。看護師だけを取り出した数字ではない点に注意してください。この統計では職業別の数値は全国分のみが公表されており、都道府県ごとの職業別の倍率というものは存在しません。地域ごとの看護職の求人状況を知りたい場合でも、この数字をそのまま当てはめることはできません。
全職業の平均と比べると
同じ2026年5月の、全職業を合わせた倍率(職業計)は0.99倍でした。これと比べると、保健師・助産師・看護師の1.83倍は高い水準にあります。求人数に対して求職者数が少なめであることを示していますが、これは需給のバランスを表しているだけで、実際に転職しやすいかどうかを断定するものではありません。職種によって求められる資格や経験、勤務条件は異なるため、数字はあくまで目安として受け止めてください。
新規求人倍率と正社員の倍率
新規求人倍率は2.69倍で、有効求人倍率の1.83倍より高くなっています。新規求人倍率はその月に新しく出た求人と求職を基にした数字なので、有効求人倍率とは対象期間の幅が違います。また、正社員(パートタイムを除く常用)に限った有効求人倍率は2.11倍でした。これは求職者の分母をパートタイムを除く常用の求職者に絞った、同じ指標の別の集計です。どちらか一方が正しい数字というわけではなく、雇用形態を区切って見たときの需給の目安として並べて確認するとよいでしょう。
数字を読むときの注意点
この数字を見るときに気をつけたいことが2つあります。1つは、この倍率がハローワーク経由の求人・求職に基づく数字だという点です。民間の転職サイトや人材紹介会社が扱う求人は含まれておらず、職業別の数字であってもこの範囲は変わりません。実際の求人の広がりはこの数字より大きい可能性があります。もう1つは、月ごとに数字が上下することです。今回の0.04ポイントの低下も、単月だけを見て大きな流れと判断するのではなく、今後数ヶ月の推移も含めて見ていくのが安心です。
転職を検討している方にとって、1.83倍という数字は、全職業の平均と比べて求人が求職者数に対して多めであることを示す一つの目安になります。ただし、これはハローワークを通じた集計であり、実際に希望する勤務地や条件の求人があるかどうかは別の話です。数字はあくまで全体の傾向をつかむための材料として、実際の求人内容や条件は個別に確認しながら判断することをおすすめします。
出典: 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」
掲載内容は厚生労働省が公表する統計データに基づくものであり、個別の求人状況・転職の成否を保証するものではありません。最新の統計は厚生労働省の公式発表でご確認ください。
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